柳田 大我

柳田 大我

日本学生科学賞(2016年度)にて科学技術振興機構賞を受賞し、国際学生科学技術フェアの日本代表に選出された柳田。
小学3年生からプログラミングスクールに通い、小中高ではサイエンスクラブなどに所属。電子工作を得意とし、いわゆるライントレーサーが安定して走行するためのフィードバック制御を研究しました。
現在は慶應義塾大学で学びながら、N Code Labo横浜教室でプログラミングを通じて物作りの楽しさを教えています。

きっかけは親が申し込んだプログラミング教室

プログラミング教室に通われたのは何がきっかけだったんですか?

柳田:自主的ではなく、母が申し込んだからです(笑)。

それは10年近く前ですよね?当時としては珍しいと思いますが、ご両親はエンジニア、プログラマでしたか?

柳田:全く違う職業です。僕自身が工作が好きで、いろいろなものを分解してよく怒られていたので、それを見て通わせてくれたんだと思います。

プログラミングはその教室で学びましたか?

柳田:基本的にはそうです。僕は小中高一貫の学校に通っており、小学5年生から高校3年生まで入っていた理科系のクラブでもプログラミングをしていました。

なるほど。柳田さんは日本学生科学賞の科学技術振興機構賞を受賞されています。それは何かきっかけだったのですか?

柳田:中学生のときに、毎年大会に出ていたのですが、なかなか結果が残せずスランプに陥りました。悩む中で、僕はプログラミングの経験はそれなりにあるけど、ロボットの知識が足りないのではないかという結論に至りました。そこで知識を得るため、ロボット工学を学んでみようと思いました。

中学生のときに、ですか??

柳田:そうです(笑)。微積分が平気で出てくる世界で、先生に聞いたり、実際にプログラミングをしてロボットを動かしたりして……。実験をしていたら、結果的にすごい研究になりました。中3のときに所属していたクラブでは、毎年全員が日本学生科学賞にレポートを提出していたので、僕も出しました。そしたらたまたま良い賞をいただけました(笑)。

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数学が得意じゃなくても大丈夫

プログラミングを学ぶことで、プログラミング以外に役立ったことはありますか?

柳田:あります。プログラムは動作を順番通りにきちんと書くものなんです。まず最初に、これをやって、次にこれをやってときちんと順番通りに進めていかないといけません。専門用語でスケジューリングと言うのですが、普段の生活でも、スケジュールを組むのがすごく得意になります。だから、人より効率的に勉強ができていたような気がします(笑)。

スケジューリング以外はどうでしょうか? 勝手なイメージですが、プログラミングが得意だと理数系の教科が得意な気がしているのですが?

柳田:どちらかというと得意ですね。でも、意外とプログラミングは数学を使わないんですよ。

そうなんですね。

柳田:数学を使い始めるのはかなりレベルの高いことなんです。なぜかというと、プログラミングで数学を使おうとすると、ベクトルや数列、微積分といった高校の分野なので、小学生で理解できる人はほとんどいません。僕も中学生のころ、どうしたらプログラミングに数学を使えるのか不思議に思っていました。

となると、小学生・中学生は必ずしも理数系が得意ではなくてもプログラミングはできるものでしょうか?

柳田:僕もそう思います。例えばジェネラティブ・アートという、プログラムでアート作品を作る分野があり、とても面白いんです。AIの活用方法でも絵や写真を扱うものが多く、プログラミングの世界でもアートへの関心が高まりつつあります。

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プログラミングを学ぶと人に優しくなれる

そうすると、絵を描くのが好きだとか写真を撮るのが好きだという子も、プログラミングを学ぶことが創作活動にリンクしそうですね。その話を踏まえた上で、小学生・中学生・高校生がプログラミングを学ぶ意義は何でしょうか?論理的思考力が身につくことでしょうか?

柳田:論理的思考力は「おまけ」みたいなものだと思います。そもそもプログラミングは楽しいものです。プログラミングも言語なので、やっぱり、社会人になってからプログラミングの学習を始めた人よりも、子どものときからプログミラングを学んでいる人の方が、短期間で身についています。。
もちろん、幼いときからプログラミングを学ぶのはチャレンジングなことだと思います。うまくいかなくなったら調べなければいけないですし、それを理解するのはすごく大変なこと。理解しないと次のステップへ進めない。どちらかと言うと、忍耐力を身につけられますね。僕はよく言うのですが、本当に人に優しくなれます(笑)。うまくいかないのが当たり前なので。

そうなんですね(笑)。だとすると、コミュニケーション力も身につくのでしょうか?

柳田:つきます。僕は、新しいことを知ることが好きなのですが、新しいことを知っているのはほとんど年上の人なんですね。だから、積極的に質問攻めをしていました(笑)。

そういった光景はN Code Laboの教室の中でも見られますか?

柳田:N Code Laboの授業では、生徒も自由に聞きながら学んでいますね。プログラミングの作品も、生徒一人ひとり個性が違うものができるので、僕も感心してばかりですし、生徒同士も刺激し合って楽しんでいます。

生徒に接するときに気をつけていることは何かありますか?

柳田:できるだけ一緒に問題を解決することです。それは1人でプログラミングしなければならない時など、エラーが出てもしっかり自分で対応できるようになってもらいたいからです。実際に僕がプログラミングを始めて間もないころ、エラーにどう対応したらいいか分からず、動けなくなった経験があります。だからこそ、知識だけでなく知恵も伝えられるように意識しています。

では、最後にN Code Laboに入学しようか迷っている人に一言お願いできますか?

柳田:とにかく、いろいろな先生がいて、いろいろなカリキュラムがあって、これをやりたいと言えば、何かしら応答があります。なので何かをやりたいという人はもちろん、何かやってみたいけど何したらいいか分からず悩んでいる人も、ぜひN Code Laboに入って好奇心を爆発させてみてください!

Photo:Takayuki Kariya

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