河本 聖己

河本 聖己

幼少期からプログラミングを始め、現在では和歌山大学の情報系の学生として勉強する傍ら、初等中等教育機関向けの教育DX・プログラミング教育等に従事。学外では文部科学省の海外留学推進プロジェクトでの活動や、東京大学が実施するAI関連の講義プロジェクトで活動しています。
華麗なる経歴と親しみやすい人柄で大人気の講師です。

異例の経歴について

河本さんは現在、さまざまな研究機関や国の機関で活動されていますね。

河本:いろんなことに興味があって、そのときどきで気になったことに挑戦しています。今メインでやっているのは教育関係のことです。2020年から小学校でもプログラミングが必修化されましたが、学校の先生が教えにくかったり、従来の授業の中に組み込んでいくのが難しかったりと課題も多いです。それを改善するために算数や理科など、他の教科の中でどうやったらプログラミングに必要な思考力が養えるのか調査研究をしています。その他にも和歌山県下で利用する小学校〜高校までのカリキュラム改訂であったり、教育利用に特化したSNSなどを作ったりもしています。

SNSも自分で作るんですか?

河本:はい。最近では、小学生でもスマホを持つようになってきていますよね。SNSは使い方を間違えると、情報漏洩の危険があったり、いじめの原因になったりもします。そういう問題点を解消するために、私が通う大学の附属学校の協力のもと、学校の関係者だけが使えるクローズなSNSを作って実証実験もしています。

河本さんはその他にも、文科省のプロジェクトチームでインターンをされていましたがどういった経緯だったんですか?

河本:高校1年の時に「トビタテ!留学JAPAN~日本代表プログラム~」に採用されて、シリコンバレーに行ったのがきっかけです。その後「トビタテ!JAPAN」を運営する文科省の事務局で派遣奨学生向けのイベントをしたり、その同窓会組織などでトビタテ生同士のコミュニティを企画・運営したりしています。

将来有望な若者同士がつながるのは良いことですね。

河本:そうですね。このコミュニティには、いろんな分野の一線で活躍する同世代がたくさんいるので、とても刺激的です。僕自身もそんな彼らを見ていると「もっと頑張らないと」と思い、良いモチベーションにもなっています。

その他にもさまざまなところで活躍されていますね。

河本:最近では、東京大学にある研究所/室の、データサイエンス・AI人材育成を担当するチームで、教育プラットフォームの開発・改修業務、スケール化等に携わっています。また、同研究所/室内には、生成AIの基盤技術である大規模言語モデル(LLM)開発プロジェクトがあるのですが、兼任という形で、LLMコミュニティMgrのロールで関わっています。国内外の非常に優秀な学生や研究者の方々と一緒にお仕事する機会が多く、日々刺激的です。

河本 聖己河本 聖己

プログラミングとの出会い

河本さんがエンジニアリングに興味を持ち始めたのはどういう経緯ですか?

河本:父が仕事でパソコンを使っていたので、子どもの頃からパソコンやインターネットが身近なツールでした。ただ、当時は一般向けサービスが限られていて、会社で使用するいろんなシステムにコストがかかっていました。ある時、「こういうシステムも外注ではなくて自分たちでできたら、だいぶ経費削減ができるのに」ということを父が言っていて、じゃあ自分が作ろうって思ったのがきっかけです。最初は本当に手探りで、いろいろ調べながらやっていました。

近くにコンピュータのことを聞ける人はいましたか?

河本:いませんでした。最初は全部独学だったので、間違った設定をして何回か家のネット回線をダウンさせてしまったことがあります。本当はちゃんと検証してからシステムを動かした方がいいですけど、とりあえずやっちゃえみたいな感じでやっていました。当時はわからないことを調べるのに時間がかかっていたので、始めてから3年くらいは試行錯誤の連続でした。そのうちに段々いろんなことがわかるようになってきて、2016年ごろには父の会社でリモートワークできるシステムも構築していたので、コロナ禍でもうちの会社はあまり影響がなかったですね。

時代を先取りしていたんですね。もともとパソコンは好きだったんですか?

河本:小学1年生の時にお父さんがノートパソコンを買ってくれて、それを使っていました。

ということは、お父さんは自分がプレゼントしたパソコンに助けられたわけですね。

河本:そうなりますね。

最初は苦労したということですが、それでも諦めずに続けられたのはなぜですか?

河本:1番の原動力は興味ですね。大変だったとしても、自分で興味を持って楽しみながらやることが大事だと思っています。あとは自分のやっていることが役に立っているという感覚もすごくモチベーションになっていましたね。

河本さんは子ども時代、主にSE関係のことをしてきたわけですが、そこからプログラミングを始めたのはどんな経緯ですか?

河本:父の会社のシステム構築をやっていく中で、ネットでのセキュリティに関心を持ったところからです。調べていくうちに、高校生の時に量子暗号化技術に興味を持ち、そこから大阪大学のSEEDSプログラムの研究生になって、本格的に研究を始めました。当時は工学研究科のセキュリティで有名な研究室で耐量子暗号技術の研究をしていました。その実験をする時にどうしても自分でプログラムを書く必要があって、そこからプログラミングを勉強し始めた感じです。

Magmaという珍しいプログラミング言語もやっておられますよね

河本:そうですね。数学の問題を解くために開発された言語ですが、マイナーですよね。情報系の世界でよく使う数学がありますけど、それに特化した言語です。有料で個人ではなかなか動かせるような言語じゃないので、大学のスーパーコンピュータに接続して計算をしていました。大きい行列の計算をする時などは次元がものすごく増えてくるので、そういう時にMagmaも使っていました。

河本 聖己河本 聖己

間違ってもいいからやってみよう。
N Code Laboの講師として

いろいろな経験をされている河本さんですが、N Code Labo で講師をしようと思ったきっかけは何ですか?

河本:もともとプログラミングの教育手法に興味を持っていました。角川ドワンゴ学園はプログラミングの教育に強く、ネットの学校ということでテクノロジーを使った教育に長けています。自分自身が大学で勉強や研究をする上で、この経験が役に立つだろうと思ったからです。

講師としてのやりがいは何ですか?

河本:生徒が成長する姿を間近で見ることですね。特にネットコースでは、1対1の授業を行いその生徒の専属講師として指導をすることになっているので、生徒の成長を間近で見守ることができます。

N Code Laboの講師たちは仲がよく、雰囲気もいいですね。

河本:講師同士でプログラミングや、現在の技術トレンドについてよく話していますね。それに加えて生徒が理解しやすいような教え方や、授業の様子についてよく意見を交わしています。N Code Laboの質の高い授業は、こういった日々の会話などから生まれているのかもしれません。

なるほど。講師として気を付けていることはありますか?

河本:授業の最初に、失敗してもいいということを伝えています。勉強やテストなら失敗したら怒られたり、点数として現れたりしてしまいますが、プログラミングはコンピュータの中だけで起きている仮想の世界なので、失敗しても何回でもやり直しがきくんです。初めのうちは間違ったらどうしようと考えてしまって、なかなか実行できないと思いますが、間違ってもいいからプログラムを書いて実行してみて欲しいですね。もしそれでエラーが出たら、それを見て書き直せばいいだけです。プログラミングをやる時は怖がりすぎないというのが大事だと思います。

教室の回線は強いから、変なことをしても河本家みたいに落ちたりしませんしね

河本:そうですね。自分でとりあえず調べてみて、推測でもいいのでまずはやってみて欲しいです。試行錯誤をしながら自分で何かひとつでもプログラムを書き上げるというのは、とても大事なことだと思います。実行して初めて、合っているか間違っているか分かることもありますので。

プログラミングだけでなく多方面でも大事な考え方ですね。最後にN Code Laboがおすすめの理由を教えてください。

河本:Nラボでは、非常に優秀なエンジニア講師陣が集まってきています。他の教室では教えていないようなことでも、生徒の希望ややる気に応じて、教材の範囲を超えて指導が可能です。また、UnityやPythonの教材はスモールステップで、非常に丁寧に作られています。これが初心者から上級者まで幅広い層の生徒さんがNラボで学んでいることの要因になっていると思います。

詳しい資料の請求や
無料体験へのお申し込みはこちら