【講師インタビュー】プログラミングも研究も趣味も全力! N Code Laboの傍ら、N塾講師も掛け持ちするリケジョ! 佐藤萌日先生(N Code Labo 梅田所属)

今回の主役は梅田教室が誇る人気講師、佐藤萌日(サトウモエ)先生です。N Code Laboでは珍しい女性講師の佐藤さん。N塾も掛け持ちしており、そちらでは共通テスト対策の集団授業も受け持たれています。プログラミングの話はもちろん、趣味や勉強の話も聞きました。今までとは一味違うインタビューになったと思います。どうぞお楽しみください!

プログラミング女子として

ーー佐藤さんは梅田教室で唯一の女性講師ですが、いつも服装に気をかけていますよね

はいお洒落にはこだわってますね。あざとすぎるのは嫌なんですけど、せっかく女の子に生まれたので、めっちゃ可愛くなっちゃおうよみたいな感じで、お洒落には気をつけてます。

ーー特にこだわっている点はどこですか?

推しているアイドルの人がいるんですが、その方のメンバーカラーがピンクなので、なんか気づいたらピンクばっかり着てますね。今日はあんまりピンク多くないんですけど、シュシュとか靴も一応うっすらピンクなんですよ。
あとは入浴剤も好きなのがあって、今日はあったまるやつとか落ち着くやつとか、その日の気分に合わせて使い分けてます。パックも2〜3種類くらい用意してますね。

ーー色々試すのが好きなんですね

そうですね。選択肢があることが贅沢の本質だと思っているので。あとはまあ服とかも好きなお店をインスタとかで見つけたり、美容でもデパートに行ってコスメの試供品をためしてみたりとか、あと香水もすごい好きなんで、試してみてこんな感じの香りいいなとか。いかに最強のかわいい自分をカスタマイズできるかみたいな感じで、自己満足ですけど、お洒落をすごい楽しんでます。

ーーそのネイルもすごいですね

ありがとうございます。自分でやったんですよ。前は長くしてたんですが、タイピングするのに邪魔だってなって短くしちゃいました。ここ一年くらいネイルの写真全部撮ってて、インスタにアップしてるんです。



ーーそんな女子力の高い佐藤さんがプログラミングに興味を持ったのはどういうきっかけだったんですか?

大阪大学基礎工学部のシステム科学科に通っているんですけど、所属の研究室がロボットとかアンドロイドとかを作る研究室で。

ーーテレビで見たことがあります。教授そっくりなアンドロイドとか、有名人そっくりなアンドロイドを作っている研究室ですよね。

そうですね。アンドロイドだけでなく、人と関わるロボット全般の研究開発をしています。自分が関わっている範囲ですと、デジタル庁長官のアンドロイドとはほぼ毎日顔を合わせます。席が隣同士なもので笑。
元々絵を描いたりとか手芸したりとか、ものづくり自体が好きだったので、プログラミングを始めても楽しみながらやれていますね。研究分野としては認知科学っていう分野になるんですが、哲学にも関わるような内容で、文系と理系の橋渡し的な領域なんです。私自身興味があるのが、人間の意識とか意思の部分で。そういうエモーショナルな部分を理屈で説明しようっていうことに興味があって、今の研究室を選びました。

ーー人間の意識を論理的に説明するのは難しそうですね

人間の自由意志って実はそんなに強くなくて、環境や自分の状態にすぐに左右されちゃうよね、という考えは最近の思想でよく議論されていて、私の好きな考えです。 笑うから楽しくなるとか、背筋を伸ばすから前向きな気分になるとか、そういう表面的なこともそうですが、もっと掘り下げたところでも、例えば私が今の学部に進んだのも、実は自分の意思じゃなくて、周りの環境とか自分が読んできた本とかに影響されてそうなっている部分もあるじゃないですか。そう考えると人間の自由意志はかなり朧げなものな気がするんですよね。

ーー本当に哲学的な内容ですね 

さっきも言いましたが、私は絵を描いたりとか、哲学的なこととか人と人とのコミュニケーションとか、文系的な興味もあるんですよね。それがプログラミングとも実は相性がよくて。大きなプロジェクトになると、複数人で協力してコードを書いたりするじゃないですか。それで他の人が書いたコードを見て、こういうふうにしてるからこのコードは読みやすいなとか、書いた人の意図を読み取ったりだとか。自分で書くときも、相手に伝わりやすいように書くことが私の場合、プログラミングをやってて楽しい部分ですね。

ーープログラミング言語という言葉の通り、プログラミングは言語ですもんね

そうですね。だから例えば、自分は数学が苦手だからプログラミングができないみたいに落ち込まなくても大丈夫なんです。あくまでも論理的に物事を説明できればいいので。 

ーー複雑な英文の構造を理解するとか、そういう能力に近いところもありますよね 

そうなんです。書かれたコードを読んで、その人の頭の中で何が起きているか理解するのは、言語能力の部分なんです。プログラムという言葉を使った、コンピュータとのコミュニケーションがプログラミングなんですよ。

特撮、推し活、電車好き

ーー佐藤さんは多趣味ですよね

そうですね。アニメも好きですし、ちょっと昔の特撮ものも好きですし、アイドルも好きですね。あとは鉄道も好きです。

ーー電車は見る派ですか? 乗る派ですか?

乗る派です。これもデジタルとアナログみたいな、理系と文系みたいな話になるんですけど、例えば大阪と京都って別の街じゃないですか。デジタル的に言うと、0と1みたいな。でも電車に乗っていると、大阪から京都までは0と1みたいな間が飛んでいるイメージじゃなくて、あくまでアナログ的な連続した風景なんですよね。連続的な物語を追っていけるっていうのが、鉄道に乗ってて楽しいところですね。

ーー相当旅好きな感じがしますね

そうですね。旅行に行くと街の形とか気になります。この街は江戸時代の城下町だなあとか、鎌倉時代の町の作りだなとかが、地図を見たり街を歩いたりしていると実際に分かってきますし。

ーーこだわりが強いですね。大人数で旅行に行くと大変そう

喧嘩しそうになったこともあります笑。ここの通りはこうなってるから鍛冶屋の街なんだよねとか、ああなるほどここは城下町だわとか。次はここが見たいとかって言っても、友達と意見が合わないことがぼちぼちあってさみしくなってしまうので泣。でも友達と行く時はそういうオタクモードは完全に切って話せるんですよ。一人旅の時は超速で歩いて、自分の行きたいところ廻りますけど。

ーー歴女なんですか?

歴史も好きですが、それより見入ってしまうのは地理ですね! いろんなものに共通する型とか法則とかを探すのが好きなので、いろんな街に行って共通する根本的な型を見つけたいですね。

N塾でも人気講師!

ーー佐藤さんはN Code Laboの講師とN塾の講師を掛け持ちしていますね。生徒さんに教えていく中で、違う点とか気をつけている点はありますか?

違いはあまりないですね。塾でもプログラミングでも絶対に主語を生徒さんにしていることですね。あくまでサービス業なので、相手に伝わることが一番大事なので。自分がわかってるからちゃんと伝わるだろうとかって、自分の力を過信しないことですね。生徒さんがわかってくれることが目標なので、分かってもらえなかったら、こちらが悪いし、じゃあどうしたら伝わりやすいかなって工夫することが楽しいですね。

ーーさっきのコンピュータとの対話って話と似てますね

そうですね。コンピュータさん、生徒さん、分かってくださいよう、みたいな。

ーーそんなゴマするんですか?

そんなことはないです笑

ーー勉強はどの教科が得意だったんですか?

英語は得意でした。別にTOEIC900点とかそういうレベルじゃないんですが、気合で乗り切ってましたね。受験勉強の中で、どうやったら間違った問題ができるようになるのか考える力がついたと思います。これはプログラミングでも同じなんですが、エラーが出た時にどう対処するのかっていうプロセスを身につけるのが一番大事だと思うんです。勉強でもプログラミングでも、わからない問題とかエラーって無限にあるじゃないですか。だから一つ一つの問題を覚えるさせるんじゃなくて、エラーが出た時にどういうプロセスを経てできるようになっていくのか、その方法を教えるのがプログラミング教室とか塾とかの意義だと思うんです。生徒さんにもいつも、それが大事だよって伝えています。

ーープログラミングスクールに通っている人の悩みとして、勉強とプログラミングの両立というのがあると思います。どう両立するのがいいと思いますか?

プログラミングはできなさを楽しむと思うんです。エラーが出て解決してっていう感じで、謎解きゲームみたいな感じで、課題を解いていくのが楽しいと思うんです。ですけど受験勉強って、いかに効率よくいい成績を取るかっていう一種のスコアリングゲームみたいなものなので、実はプログラミングと学校の勉強って本質が真逆だと思うんですよ。だからプログラミングしてて疲れたなってなったら勉強して、勉強飽きてきたなってなったらプログラミングをしてっていう感じでやっていけばいいと思います。どっちも将来役に立つので。

後輩たちへのアドバイス〜失敗しても私たちがついてます!

ーープログラミングをやっていく中で、ここは大変だなとか、ここは苦労したけど乗り越えたなみたいな経験を教えてください

最近、大学の方でロボットとは別のシステムを作ってるんですが、新しい概念をコンピュータにきちんと認識させるのが難しいですね。例えば新しいオブジェクトを認識させようとしても、コンピュータは最初全然わからないじゃないですか。自分としてはこういう感じかなあと思ったコードを書いても、コンピュータ的にちょっとでも違うものだったら全然うまく動かないじゃないですか。そのオブジェクトの概念って、自分で作って失敗してっていうのを繰り返さないと身につかないので。これが勉強だったら数式とかに落とし込めるので、どこが間違ってるかわかりやすいんですけど、プログラミングだとそもそもそのオブジェクトの定義がないところから始まるので。どういう定義にするかというところには、結構苦労しています。

ーーなかなか大変そうですね

でも伝わった時はすごい嬉しいので。じゃあ次はこうしてみようかなって工夫するのが、コンピュータとの対話みたいで楽しいですね。私はどちらかといえばコンピュータを動かすこと自体が好きなので、他のN Code Laboの先生たちはアプリやゲームを作っていますし、私だけモチベーションが違うかもしれないですね。シナリオが入り組んだノベルゲームとかなら作ってみたいって思いますけど。

ーーN Code Laboの授業で印象に残っていることを教えてください

高校生の子に機械学習を教えてるんですけど、教えるときに高校で習った知識がどう生かされてるのかっていうことを説明するんです。例えばここでは、〇〇君が最近習った、分散とか標準偏差が使われててっていう話をするんですよ。そしたら相手の子が興味を持ってくれて、先生、ちょっとこれ調べてみましたとか、またこれ習ったんですけど、これってどう使われるんですか? みたいに、学校で習ったことが実際の社会でどう応用されているかっていうのを質問してくれるようになったりして。あとは割と無口であんまりしゃべらない子から、先生、実はこのプログラミングの資格を受けてみたいですって言われたときは、楽しんでやってくれてたんだなって嬉しくなりました。 

ーーでは最後です。N Code Laboに通っている生徒さんや、これから通おうとしている子たちへアドバイスをお願いします

プログラミングって本当に何でもできるんですが、何でも出来るぶん、何度も躓くと思います。多分、勉強以上に何回も躓くと思うんです。私たちの仕事はみなさんのかいたコードがエラーを吐いても、そこから立ち直る方法を教えてあげることだと思っています。勉強だと間違ったらダメとか、落ち込んじゃうとかあると思うんですけど、プログラミングはエラーが出るのが当たり前なので。謎解きを楽しむ感覚でエラーを楽しんでもらえればいいと思います。失敗しても私たちがいるので、安心してついてきてください!

ーー頼もしいお言葉ですね。ありがとうございました

ありがとうございました。


インタビュー日 2023/10/11



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